全国旅行業協会(ANTA)東京都支部の次回以降の入会審査日程が公表されています。このページでは、次の2つのケースに当てはまる方に向けて、スケジュールと準備のポイントをご案内します。
- 旅行業の新規登録とあわせて協会への入会を予定している方
- 現在は営業保証金を供託して営業しており、協会への入会に切り替えたいと考えている既存の旅行会社
12月入会審査のスケジュール
| 項目 | 日程 |
|---|---|
| 入会書類提出期限 | 2026年12月3日(木) |
| 入会審査日 | 2026年12月15日(火)/予備日 12月14日(月) |
| 入会承認予定日(常任理事会) | 2027年1月14日(木) |
入会審査には、代表者と旅行業務取扱管理者の出席が必要です。審査日は、予備日とあわせて両日の予定を空けておいてください。
12月の回に間に合わない場合、次は2027年2月の審査となります。2月の回は当初の予定から日程が変更されており、入会書類の提出期限は2027年1月29日(金)、審査日は2月8日(月)(予備日2月17日(水))、入会承認予定日は3月2日(火)です。年末年始を挟むため、実質的な準備期間は見た目より短くなる点にご注意ください。
入会審査までに「ヒト・モノ・カネ」を整える必要があります
協会への入会審査は、書類を出せば受けられるというものではありません。入会審査を受ける時点で、旅行業登録の要件が整っていることが前提になります。旅行業登録の要件は、大きく分けると次の3つです。
ヒト(旅行業務取扱管理者)
営業所ごとに、登録種別に応じた資格を持つ旅行業務取扱管理者を選任する必要があります。制度上は、東京都が登録の処分をする段階までに管理者を確保できていれば、協会の入会審査や旅行業の登録申請に進むことはできます。
ただし、ANTA東京都支部の入会審査には、代表者とあわせて旅行業務取扱管理者本人の出席が求められます。東京都への旅行業登録申請の際も同様です。採用が決まっていない状態では、審査や申請の場に出席する人がいないことになり、手続きを進めることができません。実務上は、入会審査の日までに管理者となる人を確保し、本人が出席できる状態にしておく必要があります。
モノ(営業所)
旅行業務を行う営業所を確保し、使用権限(賃貸借契約など)を明らかにできる状態にしておく必要があります。物件探しや契約締結には想像以上に時間がかかるため、早めの着手をおすすめします。
カネ(基準資産額)
登録種別ごとに定められた基準資産額を満たす必要があります。
既存の法人の場合は、直近の決算書をもとに、資産の総額から負債や繰延資産などを差し引いて基準資産額を算定します。決算期をまたぐ場合や増資を予定している場合は、どの時点の数字で審査されるかを事前に確認しておく必要があります。
新設法人の場合は、会社設立時の開始貸借対照表に記載された金額がそのまま基準資産額として計算され、控除する金額はありません。そのため、設立時の資本金の額が基準資産額以上となるように設定しておくことが重要です。入会審査に間に合わせるには、書類の提出期限までに会社の設立を終えておく必要があります。
12月3日の提出期限から逆算すると、残された時間は2か月足らずです。どれか一つでも欠けると、2月の回へ見送らざるを得なくなります。
営業保証金を供託している既存の旅行会社が入会する場合の注意点
現在、法務局に営業保証金を供託して営業している旅行会社は、登録の更新の際、供託している営業保証金の額を控除したうえで基準資産額を満たしている必要があります。
協会に入会すると、営業保証金に代えて弁済業務保証金分担金を納付することになります。ただし、入会時の基準資産額の算定では、現在供託している営業保証金の額と、登録種別に応じた弁済業務保証金分担金の額を合算した額を控除したうえで、なお基準資産額以上であることが求められます。つまり、入会時には更新のときよりも厚い財務内容が必要になります。
営業保証金と弁済業務保証金分担金の額は、前事業年度の旅行業務の取扱額に応じて決まります。ここでは、それぞれ最低額のケースで比較します。
| 第2種旅行業 | 第3種旅行業 | |
|---|---|---|
| 基準資産額 | 700万円 | 300万円 |
| 営業保証金 | 1,100万円 | 300万円 |
| 弁済業務保証金分担金 | 220万円 | 60万円 |
| 更新時に必要な額(控除前) | 1,800万円 | 600万円 |
| 協会入会時に必要な額(控除前) | 2,020万円 | 660万円 |
※「控除前」は、資産の総額から負債や繰延資産などを差し引いた額で、営業保証金・分担金を控除する前のものです。
※営業保証金・弁済業務保証金分担金の額は最低額で計算しています。実際には前事業年度の旅行業務の取扱額に応じた額で計算されるため、取扱額が大きい会社ほど控除される額も大きくなり、必要な額はさらに増えます。
第3種旅行業であれば、更新のときは営業保証金300万円を控除して300万円以上が残っていればよいのに対し、協会に入会するときは営業保証金と分担金の合計360万円を控除しても300万円以上が残っていなければなりません。第2種旅行業では、その差は220万円になります。
「更新できないから協会に入る」は手遅れです
既存の旅行会社が協会への入会を検討するきっかけとして多いのが、決算の数字から営業保証金を控除すると、更新に必要な基準資産額を満たせなくなったというケースです。協会に入会すれば、控除される額が営業保証金から分担金に変わり、負担が軽くなると考えるためです。
しかし、上の表のとおり、入会時には営業保証金と分担金の両方が控除されます。更新の基準資産額を満たせない会社は、それより高い入会時の基準も満たせません。更新に必要な基準資産額をクリアできなくなってから協会に入会しようとしても、お金の要件で審査の入口で門前払いになってしまいます。
協会への入会は、財務に余裕があるうちに検討しておくべき選択肢です。次回の更新を待たず、直近の決算書で入会時の基準資産額を満たすかどうかを試算しておくことをおすすめします。
入会・登録のご相談について
行政書士法人シグマでは、旅行業の新規登録、種別変更、協会への入会手続きのサポートを行っています。12月の審査に間に合うかどうか、現在の決算書で入会時の基準資産額を満たすかどうかの確認からご相談いただけます。提出期限が迫っていますので、お早めにお問い合わせください。
※日程は、ANTA東京都支部「次回入会審査予定」(2026年10月13日時点)の掲載内容にもとづきます。最新の情報は同支部のウェブサイトでご確認ください。

















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