旅行業協会には、日本旅行業協会(JATA)と全国旅行業協会(ANTA)の2つの団体があります。全国旅行業協会(ANTA)へ入会申込をする際は、主たる営業所の所在地(開業予定地)の各都道府県にある支部が窓口になっています。
当法人では、神奈川県内で旅行会社を開業されるお客様に代わって、全国旅行業協会(ANTA)神奈川県支部を訪問してきました。
全国旅行業協会神奈川県支部はJRや地下鉄の関内駅から歩いて数分の「神奈川県中小企業センター」の3階にあります。事務局は少人数で運営されているため、相談や入会申込書類の受取に行く際には、事前に電話で予約を入れてから訪問されることをお勧めします。
旅行業協会へ入会されて旅行会社を開業する場合、登録行政庁へ旅行業登録申請書の添付書類として、旅行業協会が発行する「入会承諾書」が必要になります。そのため、登録行政庁での手続きに先立って、旅行業協会へ入会申込手続きを進める必要があります。
入会申込時の提出書類
入会申込に必要な書類は、神奈川県支部の窓口で配布しております。「入会申込書類をください」と事務局の方に伝えると、次の書類が入った封筒を渡して頂けます。
- 入会申込書
- 誓約書
- 現況調査表
- 旅行業登録申請種別を記載する用紙(これから開業する場合)
入会申込書には推薦人の2社の記載欄がありますが、全国旅行業協会神奈川県支部の場合は、旅行業協会側で推薦人をご紹介頂けるので、推薦人の欄はブランクのままで大丈夫です。
上記の書類の他に、添付書類として次の書類も必要になります。
- 定款
- 履歴事項全部証明書
- 代表者の履歴書
- 代表者以外の役員全員の履歴書
- 旅行業務に係る事業の計画(1)~(4)
- 直近事業年度の貸借対照表、損益計算書
- 旅行業務に係る組織の概要
- 旅行業務取扱管理者選任一覧表
- 選任された旅行業務取扱管理者の履歴書
- 選任された旅行業務取扱管理者の合格証や認証証の写し
- 事故処理体制表
- 旅行部門従事者名簿
最初の決算期を迎えていない新設法人の場合、直近事業年度の貸借対照表・損益計算書は決算を迎えていないため提出することはできません。
そこで、新設法人の場合は、それらの書類に代えて、「開始貸借対照表」と金融機関が発行した「残高証明書」の原本を提出することになります。また、神奈川県支部では、代表者の履歴書に顔写真を1枚添付する必要がありますので、準備しておきましょう。
全国旅行業協会神奈川県支部への提出書類の一部は、登録行政庁へ提出する書類と同じものがあります。
履歴書、事業計画、組織の概要、旅行業務取扱管理者選任一覧表、事故処理体制表がそれですので、旅行業登録申請手続きの際に提出予定の書類をコピーして提出しましょう。
平日にお忙しい人こそ、行政書士をご活用ください
全国旅行業協会神奈川県支部の窓口では、旅行業協会への入会申込手続きに限らず、旅行業登録申請手続きについても、とても親切丁寧に教えて頂けます。
とはいえ、窓口は平日の昼間しか空いておらず、事務局は少数で運営されているため、相談者とのタイミングが合わないと相談時間を確保できないこともあるでしょう。
行政書士は、申請書類の作成や提出代行だけではなく、旅行業協会から必要書類の受取や、申請スケジュールなどの調整も行っております。
起業して旅行会社の開業を検討されている方は、起業の準備に加えて、退職する現職での残務整理や引継ぎなどでお忙しいのではないでしょうか。そのような忙しい起業家さんに代わって平日に動ける行政書士を上手に活用して、スムーズな旅行会社立ち上げを進めてみてはいかがでしょうか。