これから旅行業を始められたい方からよく寄せられるご質問は次の3つです。
- このビジネスモデルは旅行業に該当するのか?
- 旅行業の登録条件を満たすことができるのか?
- 今から準備を進めたらいつから旅行業を営業できるのか?
3つ目の旅行業開始時期については、取得される登録種別が第一種旅行業なのかそれ以外なのか、主たる営業所はどちらの都道府県に置かれるのか、旅行業協会へ入会されるのか、入会されるのならば日本旅行業協会(JATA)にされるのか、それとも全国旅行業協会(ANTA)にされるのかによって異なってきます。
入会申請を行う旅行業協会としてJATAを選択した場合、JATAは入会申請の受付を随時行っているため、事業者様の申請準備が整い次第に申請を行い、審査を受けることができます。
一方、ANTAを選択した場合は、入会審査は概ね2か月毎にしか行われていないため、直近の入会審査を受けるための書類提出期限にあわせて申請準備を進めていく必要があります。
また、ANTAの場合、書類の申請先は、主たる営業所を管轄する都道府県内にある支部になります。
都道府県の支部ごとに推薦会社の要否や入会申請書類提出までの流れ、提出書類が異なっています。従って、ANTAへの入会を希望される事業者さんは、旅行業の主たる営業所を設置する都道府県のANTA支部に連絡を入れ、入会スケジュール・入会申請までの段取り・必要書類を確認しましょう。
支部によっては、窓口に出向くように指示がありますので、その際は、窓口で説明を受けることになります。
ANTA東京都支部の入会スケジュール
主たる営業所を東京都内に置かれる事業者様で、2022年2月に入会審査を受けられたい場合のスケジュールはこちらになります。
書類提出期限:2022年1月26日(水)
入会審査日:2022年2月3日(木)※予備日は2月4日(金)
入会審査の後に、3月に開催されるANTA本部の常任理事会を経て入会承認手続きが行われます。入会が承認されると入会承諾書が発行されますが、この入会承諾書がこの後に行う東京都への旅行業登録申請時に必要になってきます。
最短で旅行業登録申請手続きを進めた場合
2022年2月の入会審査を受けられて、最短で東京都へ旅行業登録申請を進めた場合のスケジュールはどのようになるのかを解説いたします。
ANTA本部の常任理事会は3月2日に開催される予定のため、最短で東京都へ旅行業登録申請書を提出できるのは、3月7日~3月11日の週になるでしょう。東京都への旅行業登録申請は予約制となっており、月曜日・水曜日・金曜日の3日のみとなっています。
3月7日~3月11日の間の予約を取った日時に東京都庁へ旅行業登録申請書類一式を持ち込み、窓口審査を経て受付となった場合、概ね30日~40日の審査期間がスタートになります。都庁内の審査が順調に進んだと仮定した場合、最短では、4月7日(木)が旅行業の登録日となります。登録日には再度都庁へ出向き、登録通知書を受領し、弁済業務保証金分担金の納付やANTAの入会金・年会費の納付手続きを進めることになります。弁済業務保証金分担金の納付完了の報告を東京都に行ったら、いよいよ旅行業営業を開始することができます。
おわりに
いかがでしたでしょうか。1月に入会申請を行って営業開始は最短でも4月といのは長く感じられたのではないでしょうか。とはいえ、このスケジュールは全ての手続きが円滑に進んだ場合であって、手続きに慣れていない方が進められるとこれよりも長期化することもよくあります。
行政書士は行政手続きの専門家ですので、旅行業登録申請手続きで失敗したくない事業者様は、自社では手続きを行わずに行政書士へのご依頼をご検討されてみてはいかがでしょうか。
当法人では提出書類の作成に止まらず、登録要件のコンサルティング、ANTA・東京都との連絡・調整の代理、申請時の同席など、事業者様のANTA入会申請と旅行業登録申請が円滑に進むようにサポートを提供中です。